1.年代別プランニングアドバイス
「20代」
・社会的自立期、ファイナンシャルプランニングのスタート
・貯蓄の習慣、運用、保険、カードなどの知識を身につける。
・結婚資金の準備を検討する。
「30代」
・家族形成期、ライフプランが多様化
・住宅、出産、教育費用準備、遺族保障の準備
「40代」
・家計成熟期、教育資金などで資金繰り悪化の懸念。
・住宅ローン、教育資金の捻出が課題
・老後資金準備、保険と住宅ローンの見直し
「50代」
・家計成熟期
・子供の年齢によって教育費用からの開放
・老後資金の本格準備が始まる。
「60代」
・老後前期
・退職金運用、年金受取、ローン残債の処理
・医療、介護費用の充実を図る。
「70代」
・老後後期
・財産管理、遺言準備
2.ライフプラン作成ツール
FPの目的は、「顧客のライフデザインとライフプランを達成させる」ことにあります。
ライフデザインとライフプランを達成ってなんだそりゃ?ですよね。
なんだか抽象的ですね。
※ライフデザイン=人の生き方のこと
※ライフプラン=ライフデザインにあわせて個人や家族の人生設計をしていくこと。暮らし方に関するプランニング
・3つのライフプラン作成ツール
AFPの提案書でも用いられるように、ライフプラン作成のために次の3つのツールを効果的に利用することになります。
「ライフイベント表」
将来の予定や願望を時系列でまとめたもの
「キャッシュフロー表」
現在の収支などをもとに、将来の収支状況や資金残高を表にしたもの
「個人バランスシート」
資産と負債などを表した表、時価ベースで集計するのが特徴
3.キャッシュフロー表の作成で用いる計算
キャッシュフロー表は、将来の予測による計算を行うこととなり、その正確性や客観性が非常に重要になります。
そのために各種の係数計算を行うこととなります。
実際のキャッシュフロー表の作成にあたってはこれらの係数を活用してシミュレーションをたてていきます。
「何年後にいくら必要でどのくらいの率で運用できるなら、
毎月(毎年)いくら積み立てていけばいいのか…」
などのケースで役に立ちます。
資格試験だけでなく実務的にも役に立つので、しっかりと使い方をマスターしておきましょう。
◆終価係数=現在の額から将来の額を求めるときに用いる
…○年後の予想額=現在の金額×(1+変動率~経過年数乗)
◆現価係数=将来の額から現在の額を求めるときに用いる
…現在価値=将来の時点での金額÷(1+変動率~経過年数乗)
◆貯蓄残高=前年貯蓄残高×(1+運用率)+-当年の収支
◆上記のほか
・減債基金係数…将来の目標額から毎年必要な積立金を求めるとき
・資金回収係数…現在の額から将来受け取れる年金額を求めるとき
・年金終価係数…毎年の積立額から将来受け取れる額を求めるとき
・年金現価係数…将来の年金額から現在必要な額を求めるとき
・資本回収係数…現在の金額を取り崩して年金額を求めるとき(年間の返済額計画など)
4.可処分所得の計算
・キャッシュフロー表は資金収支を把握するために利用するため、作成する上では収入金額は手取り額ベースとなる。
・税制や社会保険などは改正の可能性もありますが、現在の制度で作成することになります。社会保険料はだいたい税込給与の13%くらいといわれています。
・手取額=可処分所得
→「税込収入金額-(税額+社会保険料)」で計算する。