平成21年度税制改正の大綱をなんとかざっくりと読みました。
税金を専門としている我々からみると後ろのほうのページまで気を抜けないところですが、読み物としては「基本的な考え方」のところがおもしろいと思います。
今回の税制改正は、景気を考慮してか不動産・土地関連と自動車関連の業種への需要喚起を目指しているものが目玉。
土地については非課税になるといっていたから期待していたら、21年と22年に購入したものを5年超保有した上で将来売却したときに1000万円を控除されるというものでした。
結局は、「土地を買え!」ってことかよ!!と思いませんか??
塩漬けになった土地の流通を促進する目的かと思っていましたが…
そして環境に対する税制も今回は目玉のようですね。
中小企業税制については事前の報道通りですね。
軽減税率が22%→18%になりますし、繰り戻し還付も復活するようです。
中小企業にとってはありがたいですね。
証券税制も軽減税率が延長されます。将来的に少額配当の非課税を設けるというところも気になるところですね。
そして、あれ!?と思ったのが、生命保険控除の見直し。
介護と医療保険についての保険料控除が、現行の生命保険料控除と別枠で創設されることになりました。
引き換えに現行の生命保険料控除の枠が少し小さくなります。
死亡保険よりも医療や介護関係の保険ニーズが高まっているのでいいかも知れませんね。
全体的にみると小粒の改正です。
政府としては財政基盤を改善するための第一歩を今回の税制改正で目指したいところだっと思います。
不況と景気後退の中で、いろいろな財政対策が先送りになったという無念感がにじみ出ていたという感じがしました。